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「醤油」勉強会

2023年10月29日


10月27日(金)、ヤマサ醤油(株)東京支社にて「醤油」勉強会が開催され、会員企業から15名の参加がありました。

まず様々なエピソードとともに、ヤマサ醤油(株)がどんな会社かを学びました。ヤマサ醤油(株)は1645年に創業。銚子が醤油醸造に適した土地であったため、その後醤油作りが発展していきました。

次に醤油の製造方法を学びました。おいしい醤油作りのポイントは、「一麹(こうじ)、二櫂(かい)、三火入れ」です。一麹はよい麹を作ること。よい微生物を発育させて菌を作ること。二櫂はできたもろみをよくかき混ぜること。空気を入れ替えて微生物の代謝を促進させる。三火入れは生醤油を加熱する工程。ここで香りと色が生まれる。これらの工程をきっちり抑えることがおいしい醤油作りのポイントになります。醤油はJAS分類により、濃口、淡口、たまり、再仕込み、白と分類され、5品種の醤油にはそれぞれ個性があります。クイズ形式で5品種の醤油を試食し、色合い、香り、風味などの違いを体感しました。

左上から濃口、淡口、たまり、再仕込み、白

そしてヤマサ醤油の特長を学びました。ヤマサ醤油は赤みが強く、食欲をそそる澄んだ明るい色をしています。独特な高い香りがあり、魚介類などの生臭みをマスキングする効果、加熱後の香りの残りやすさ、柑橘のさわやかな香りを強調するなどの特長があります。ヤマサ醤油と他社の醤油にそれぞれゆず果汁を添加し、味の違いを体感しました。

ゆず果汁を醤油に添加

ヤマサ業務用醤油商品ラインナップは窒素分と色によって分類されます。メニューによって醤油感を出したくない場合は窒素の低い醤油、逆に味付けの強いタレを作りたい場合には窒素の高い醤油といったように用途に適したラインナップがあります。その中で濃縮醤油と黒蜜風醤油をご紹介いただきました。濃縮醤油はうま味成分の強い醤油で、濃厚さや焼成感を付与できます。黒蜜風醤油はカラメル色素に変えて食品の色付けに使用したり、油を抱き込む効果があるので、乳化剤の代わりとして使用することもできます。2種類の醤油を濃口醤油と比較しながら試食し味の濃厚さを体感しました。

黒蜜風醤油の油を抱き込む効果を実演

最後に焦がし醤油粉末をご紹介いただきました。焦がし醤油粉末は、醤油をフライパンで焼いた時のような、焦がし感やロースト風味が強い粉末醤油です。ポテトチップスに焦がし醤油粉末を添加して醤油感を味わいました。

焦がし醤油粉末を添加したポテトチップス

終始参加者からの質問が尽きず、とても有意義な勉強会でした。